2009年9月12日土曜日

南アフリカ その2

そもそもInternational study weekって何?と思われる方も多いかと思いますが、半分以上は観光でした(笑) 日曜日にはテーブル・マウンテンの名のように、頂上がテーブルのように平らな山へケーブルカーで登り、絶景を楽しみました。ケープタウンはアフリカ大陸のほぼ南先端部分にあたるので、海に近く、また山も連なっているので、海のそばに雲がかかる山を見下ろす景色が眺められる、というテーブル・マウンテンは人気スポットのようです。


午後からはマンデラ元大統領も投獄されていたロビン島へ行きました。ここでは当時元囚人として不当に囚われていた方がガイドとして当時の刑務所施設を案内してくれます。ロビン島自体はその後世界遺産にも登録された美しい島です。写真はマンデラ元大統領の房だったところです。

我々のMBAグループには2名のアフリカ出身の学生がいますが、やはり彼らにとっては南アフリカのみならずアフリカ全体これから発展できるのか?が非常に関心のあるところのようで、彼らのいろいろなものに対する視線が印象的でした。二人ともイギリスやアメリカに10代のうちに渡り、今は欧米人として生活していますが、今回そのうちの一人といろいろ話をしたところ、16歳で一人家族を離れてヨーロッパへ渡り生活していた、家族はまだアフリカに住むが地理的に難しいこともあり(おそらく政治的な不安定さもあるかと思います)、3年とか5年に一度しか会えない...ということでした。二人とも底抜けに明るくて、パーティ好きなのですが、強い人なんだなあと改めて感じました。アフリカが世界GDPに占める割合は(確か)2.6%のみで、これからBRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)のような急成長新興国の仲間入りが果たしてできるかが課題のようです。
今回はケープタウンのMBAスクールの受け入れがあり実現したもので、現地MBA講師による南アについての経済、文化、起業、流通、交通などの講義もありました。現地の英語に苦労した私が評価するのもなんですが、まあまあだっと思います。ただ、引率講師や他の学生には今ひとつ人気がありませんでした。
今回、気になっていた質問を、受け入れ側のMBAスクールの講師(白人)と話す機会があったので聞いてみました。それは「94年(アパルトヘイト廃止と民主化)のとき、どう感じたか」。
答えは「positive」でした。でも「ポジティブでなきゃいけなかった、いや、ポジティブだった」とも言ってました。また、その講師の奥さんの親友は黒人女性だし、自分たちには人種的なわだかまりはないというようなことも言っていました。ただ、講師も言っていましたが、未だ南アの世間ではその実情が追いついていません。講師いわく「ここのMBAの講師を皆見たと思うけど、全部白人だし、南アはまだまだだ」と。特にアカデミックな世界においては経験と、子供のころからの教育が大きく影響しますから、15年ではなかなか解消しないかもしれません。ですが、街を歩いても肌の色の違う人同士というのはまず見かけません。まだまだ一般市民レベルでの生活レベルに差がありすぎて、日常お互いが関わる機会が少ないのだと思います。一端差ができると、特に人種間で生活レベルの差がつくと、同じ国にいながらそれを解消するのはとても難しいのだなあと改めて感じました。この差解消のためには、個人的な意見ですが、やはり政府が多少不公平であっても、制度としてその溝を埋めるためのシステムを作る必要があるように思います。気持ちの面で白人に不公平感が生まれるかもしれませんが(現にすでにあるかもしれませんが...)どこかで帳尻を合わせる必要があるのではないかと思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿