2009年6月26日金曜日

Live caseでのプレゼン

本日は、印刷会社へのプレゼンでした。
結果として満足してくれたようで、良かったです。ただ、ここまでの内容詰めと、作業の進め方はあまり良くありませんでした。私の考える原因は二つ。
一つには、リーダーがあまり機能していなかったこと。一番の年長者がリーダーになったのですが、プロセスを考えずに、とにかく絵としてのプレゼンを仕上げることだけに注力し、時には「今までMBAで何勉強してたんだ?」と思わざるを得ないコメントが飛び出してました。
二つ目には、人数が多すぎて皆の意見をバランス良くいれようとして、よく見るとあまりまとまってないものになったこと。妥協の産物的なものになり、声の大きい人の提案した内容がプレゼンの一番いい位置を占めていたような気がします。私は、人にものを伝える時には、大きな決定から、それを踏まえつつ、段々と小さいレベルへ落としていくべきだと思っています。ですが、今回はそれぞれの内容があまりにもごちゃごちゃで、整然としていないため、本当に必要なメッセージが十分伝わったか、は疑問です。
ただ、今日のレベルにたどり着くのにさえ十分大変だったのと、あとは反省も含めて、声の大きい人の内容はAppendixにすべきだろう、ということが言い出しにくい雰囲気だった、そして、今日自分のする顧客への説明もあまり出来の良いものではなかった...というか、全然良くなかった、ということで、結果として顧客が満足した、というのが救いでしょうか。

また、昨日はHIV医薬品をアフリカの低所得者に提供する会社のCSR担当者が来て話をしました。
CSRに打ち込む理由は「貧しい人でも平等に生きる権利がある」もちろんそうですが、これまで、正直それだけを押されるとキレイごとすぎてすとんと落ちませんでした。しかし、昨日の会社は上記のような理由に加え、「会社の評判維持のため」ともはっきり言っていました。これはとてもスッキリします。というか、利益を追求する会社として当然のことと言えます。それにしても、人の生死に関わる仕事をする会社はCSRという観点でも一筋縄ではいかないなあ...と思いました。岩井克人さんの本「会社はだれのものか」には法人(ヒト)としての企業、会社(モノ)としての企業が法律上どのように扱われるべきかを書かれていましたが、その境目はCSRにおいても問題になるのかもしれません。

2009年6月24日水曜日

製薬会社のCSR

本日は朝と夕方にLive Caseの時間があり、その間は昼食を挟んで製薬会社のCSR担当の方に講義でした。
ここはデンマークに本拠を置く、糖尿病薬、つまりインスリンの製造会社です。なくてはならないものですから、商業活動だけで社会的貢献度は計り知れませんが、製薬会社になじみのない私としては、マーケットを増やすことができず(無論、糖尿病患者は増やせません)、必要とされてはいるものの、必ずしも使う人が愛着を持って購入するものではないので、ビジネスとしてはちょっと抵抗があります。
CSRは、もちろん会社のカルチャーや、社会貢献への考え方が第一ですが、どうしても扱う商品に関連した活動が中心となることが多いようです。この会社の場合、アフリカの子供達に無料でジェネリックのような?一世代前の薬を配る活動をしているようですが、本業とCSRとの境目が見づらいところは、賞賛と批判的意見とにさらされるリスクがあるような気がしました。

Live Caseのグループミーティングは...いや〜もめました。
昨日のスッキリ感がどこへやら、というのも今日は小さいグループではなく、”問題児”を含んだ全員ミーティングだったので、つい、私も声を荒気てしまいました。...っていうか、リーダーとおぼしき人物は、年齢的には十分ですが、理解力と論理思考にはほど遠いんだな。そういう人に英語のせいで負けるのが悔しい!
ま、今日返却されたOrganisational Lifecycleのアサイメントは、この方よりも良かったんで、ま、やっぱり、かな ^^

2009年6月23日火曜日

Live case

本日よりBusiness in society 2週目。これまでのモジュールと違って特に目新しいのが、「Live case」。
23人のクラスが二つに分かれて、実際の企業に対してCSRに関するコンサルティングをするというもの。今年の会社はイギリスで有名なスムージーの会社と、オックスフォードにある小さな環境に配慮した「水なし印刷」を推進する印刷会社。私は印刷会社のグループでした。
小さなクラスが二つに分かれたとはいえ、11人+講師で訪問してコンサルするというのは異例なのではないでしょうか。私が前社で行っていたときは、多くても営業いれて4人程度ですから、12人の人間が集まったら話もなかなかまとまらず&進まず。一応事前に質問表を用意していったものの、しゃべりたがりのイギリス人は関係のない質問やら、意味のないつっこみやらで、時間を無駄にしているな、と感じた場面もあり、インタビューそのものは個人的には不満の残るものとなりました。
ただ、ここで印象的だったのが、日本製品の優秀さ!印刷機の回る現場を見せてもらったのですが、機械、材料の多くが日本製でした。ドイツにも同じようなものを提供している会社があるはずですが、わざわざ日本から取り寄せるというのは、日本がこの市場でリードしているということ、そして品質が良いということでしょう。
午後に学校に戻り(残念ながら観光の時間はありませんでした...)マーケ、セールス等々のグループに分かれて問題点をピックアップ。ここでは話が建設的にまとまり、やはり話し合いってメンバーによるんだなあと強く実感した次第(隣の部屋にいたいちゃもん好きのイギリス人が来たところで「バスの時間なんで...」と退散)。
木曜日にオックスフォードに戻り、結果をプレゼンすることになっていますが、どうなることやら。

2009年6月20日土曜日

Greenwash

本日は Sustainability について。MBAが始まるまで私にとってのSustainabilityは「いかに企業が存続し続けるか」であり、そのために新しい取り組み、試みを始められるDNAを持っておくとか、顧客、ステークホルダーからの信用を常日頃から得ておくか...というものでしたが、一般的には、環境問題、エネルギー問題を主題として、社会と共存していくために企業は何ができるか、という観点です。
本日は、このSustainabilityを実践している会社よりCSRの担当者をゲストスピーカーとして招いて話をしてもらいました。この会社の創設者でもある元CEOが書いたものがPre-readingとして事前に配布されていましたが、そこにはSustainabilityは面倒でお金にならないことではない、会社にとってもコスト削減でき、より良いアイデアを実践するチャンスであるという内容が具体的な例と共に記されていました。例えば、カーペットを敷く時、それまでは接着剤を使っていたが、空気を汚染したり、カーペットをはがす時にもひと苦労でした。それをカーペット(多分30cm*30cmくらいのサイズ)の四隅にスティッカーを張ることで、強力な接着剤を使う必要がなくなった...ということが書かれていました。読んだ時には、なるほどね、くらいな感じにしか思いませんでしたが、実際に今日プレゼンでその内容について詳しく聞きました。環境にも優しく、扱いも簡単、そしてお客さんも一部のコーヒー染みのために100平方mの部屋全部のカーペットを敷き替える必要なく、一枚のカーペットを張り替えるだけですむのでコストが安くなり、企業も人件費が削減できる...とwin-win-winのシチュエーションを作り出す、これがSustainabilityか、と少しわかった気がしました。また、Sustainabilityは「難しい技術を使ってコスト削減するだけではないし、環境に優しい→人間に厳しいということではない。大事なのはCreativity」と理解しました。環境に優しく、というと「電気を消して、裏紙使って...」みたいな感じでしたが、そればかりではなく何事もアイデアが大事、そしてアイデアを出すためには、問題となっている部分を認識して、真摯に考えることが大事なのだなあと思いました。
今日のコトバ?は「Greenwash」もともとはWhitewash=つくろうという意味が元になっているそうですが、Sustainabilityにおいては企業が”Green活動してる”といいながら、実際には環境のためになっていないことを行う意味だそうです。そこで紹介されたイラストが印象的でした。二人の男性が、緑色のペンキを塗ることで"Green”活動している...という揶揄しており、いかにも企業がやりそうな(?)ことを絵にしてました。

2009年6月19日金曜日

Business in society

今週はBusiness in Societyの週です。具体的に何をするのかというと、CSR, コーポレートガバナンス、Ethics (道徳)に関する事柄で、正直言うと、あまり私の得意な分野ではありません。基本的に企業を収益を目指すところで、社会的責任はその収益を得るために社会に迷惑をかけた分還元する、というのが思うところです。私のスクールは”West”から来た人が大勢を占めるため、西洋の考え方を押し付けるキライがあります。アジアでのChild Labour に関して、「そんなのは許せない」というのが大方の意見ですが、そうとも言えないことがなかなか受け入れられないのが現実です。Child Labourは良くない、ということでもしその会社が現地での生産のやり方を変えて子供から仕事を移したら、その子供が人知れず売春宿に売られて、病気になった末に10代、20代で死ぬことを知らないわけです。
そのようなギャップを感じながらも、特に今日は印象に残った授業がありました。午前中はClimate changeが投資を決める際の重要度について、が主な内容で、実際にLloyds銀行グループの投資会社から来た人が授業を行いました。中身はおもしろそうなのに、Irishとのことで、話が聞きづらい!イギリス人も集中しないと難しい、途中であきらめた...と言ってるくらいでした。グループワークはイギリスの大手銀行が行っているClimate changeに関する活動を調べて、それが長期的にどう会社に影響するか、というものを発表するのですが、その銀行に関して短い時間で調べた限りは特に大きな大望をもってClimate changeへの活動を行っているというより、 大手銀行として流れにのって(やっていないと批判されないように)活動してる...と思えたのはうがった見方でしょうか。ここで、また知らなかった言葉がありました。日本の銀行もすでに取り入れている「赤道原則」。金融機関が行うべき環境保全活動の指針をしめしたものらしいですが、5000万ドル以上のファイナンスプロジェクトは赤道原則に示される環境、社会的な影響度を見て融資を決定する、というものです。Carbon Neutralというのも今日知ったのですが、二酸化炭素を排出するものを使用した時(例えばエタノールを燃やした場合)、それが生成される過程で吸収した二酸化炭素の量が同じ場合(エタノールはとうもろこしから作られるので、とうもろこしが成長する過程でその二酸化炭素を吸収した量が、エタノールが燃やされた時に出した二酸化炭素の量と同じ場合)、こう呼ぶそうです。
午後はヨーロッパの大手ビール会社がアフリカに展開する際に、”Tier 4”への展開をどうしたらいいか...というグループワークを含むもので、とても印象に残りました。Tier 4とは、一日2ドル以下で生活するいわゆる貧困層なのですが、Tier 4をターゲットにしてマイクロクレジットプログラムを提供したり、彼らの生活環境アップを高める活動と同時に販促を行うことが可能で、企業とTier 4が互いにWin-win関係になる...という論文に記載されているモデルを元に我々は”水や栄養価の高いジュースを現地でローカル製造し(decentralised)、学校へ販促したり、Milk man(ローカルの人に村での販促をしてもらう、牛乳配達みたいな感じ)を行う”というような案を発表しました。プレゼンの半分を担当したのですが、いやーまだまだやはり英語でのプレゼンは難しい(日本語でもそれほど得意じゃないけど)。
今週はPre-readingの量が多く、しかも事前調査すべき内容を勘違いしたりして、何かと凹んだりしました。来週はまた別の意味で大変です。その点についてはまた別途。
そうそう、ようやくGlobalisationのアサイメントが採点されて戻ってきました。どうやら単に例だと思っていた質問内容、実は全部答えなければいけなかったようで、あまり良くありませんでした。まあ通ったので、一応ヨシとするべきでしょうか...(でもここでも凹んだ)

2009年6月9日火曜日

引き続きOrganisational Lifecycleのアサイメント

アサイメントに本格的に取り組んでいます。土曜日には下準備で2週間のモジュールの復習を、と思ったけど、量が多くて終わりません(苦笑)。
今回使おうと思っているフレームワーク/モデルは前回も書いたブルーオーシャンと、Gary Hamelの”Management Innovation”。Strategyの講師の話に一つあったのが、「ブルーオーシャンを作ってもまた他社がそれを真似してレッドオーシャンになったら同じ状況か?」というもの。確かに時間はかかっても、業態によってはその可能性が大きい場合もある。特に今回アサイメントで取り上げようと思っている会社がそれに似た状態。しかし、ここでソフト面(人、ノウハウなど)を活用して差別化を行う、次々と休むことなく新しいサービスを考え、取り入れる...という話に持っていこうかと思っています。
パレートの法則、いわゆる「20%の顧客がビジネスの80%を占める」選択と集中が大事ということでしょうが、今回私が取り上げる会社でもこの集中の部分で紆余曲折した経緯があります。ブルーオーシャンにも”eliminate”が重要な要素として書かれていますし、ポーターの競争戦略論でも手広く全部ではなく、集中した企業が成功する、とあります。でも日本人的には割合の少ない20%のお客さんに「そんな企業の勝手でビジネス捨てるなんてありえまへん」みたいな感覚ってあると思います。Exit phaseって取り扱いが難しいです。

話が横にそれましたが、もう一つおもしろかったのがマーケティングの講義です。担当のフランス人講師はいつもスジが通っていて、目からウロコな説明をしてくれます。今回は企業のライフサイクルというよりは、市場におけるライフサイクルとでもいうのでしょうか。市場でまだ名も通っていない状態でのマーケティング(ブランディング)、認知されていて、あとはActionを促す状態...それぞれでアプローチ、戦略が異なるということを、二つの異なるステージのプロジェクトについてそれぞれブランディングの企画、提案を実際に行う2日がかりのものでした。いやー難しかったですが、一つは好評価、もう一つはそのステージにおいてはあまり適切なアプローチではない、と言われました。グループミーティングの時に実際ちょっと違うなあ...と思ったのですが、はっきり言えば流されて主張できませんでした。主張しても反対されて終わるような予感がしてたのかも。同じようなことが別のグループ作業でもあり、やはり私は集団の中で働くことがヘタなようです。
集団で、と言えば、一つ気になることがありました。クラスは2名の退学者の後(追試にも落ちて放校)23名ですが、そのうち一人の態度が正直気に障ります。個人で話せば別に悪い人ではないのですが、いわゆる度量が狭い人の極端な例です。講師がした一般的な話が自分の個人的体験談と異なることはままありますが、こういった時にそれを否定したり、意見の交換でも反論された時に、極端に言えばまるで個人を否定されたかのように捉えて、相手にアグレッシブになったり、ひどくOffensiveな態度をとったり。講師の休暇の都合でクラスがずれることに文句はいうくせに、一度注意された授業中のeメール書きはやめない。先日、学校とクラスお互いにフィードバックをする機会があり、その時この人がまたoffensiveになりました。正直、こんなんで社会で生きていけるのか、不思議です。周りも文句いってたようです。
一人飛び出た人がいると、いい意味でも、悪い意味でも影響あるものです。良い大人なのだから、客観的に眺め、節度を持って振る舞う努力をしてほしいものです。

2009年6月6日土曜日

Organisational Lifecycle

昨日で、タイトルにある"Organisational Lifecycle"の2週間のモジュールが終わりました。
長くなりますが、ここでモジュールの内容を復習がてら整理したいと思います。

初日には、まずそもそもLifecycleとは何か?何を考える必要があるのか?という、序章的な始まりでしたが、意外にこれがおもしろかったです。Lifecycleですから、会社が立ち上がり、成長期に入り、成熟期へ...という一般的なLifecycleであることに変わりはないのですが、ここで紹介された過程には、”企業の中がどのような状態にあるのか”に注目したものとなっていました。Phase1のスタートアップ: Courtship(求愛期間- Baby:企業として知ってもらい、重用されたいと振る舞う), Infancy(成長初期:企業として機能するようになる、というところでしょうか), Phase2の成長期: Go-Go(イケイケ、成長が最も早い), Adolescence(青春期、失敗しながらも成長するが、社内紛争の起きやすい時でもあり、この時点で会社を売却したり、経営者自身が辞めさせられることもある), Prime(一番の成長期、トップに立つ一歩手前), Stable(Lifecycleの山の頂点、いい意味でも悪い意味でも現状維持するようになる), Aristocracy(エリート層、ステータスを得た状況でしょうか、しかしすでにLifecycleの山でいうと、下降地点で、イノベーションを失い、シェアを落とし始める地点),Phase3の凋落&再生期:Recrimination(非難、けんか...犯人探しが始まり、リストラなどが起こる), Bureaucracy(官僚的、組織病、企業への愛着も失せる), そしてついにDeath(死)です。
特に、成長期には先の予測が難し分、フレキシブルであり、予測の効く成熟期にはフレキシビリティに欠ける、という相反関係があり、この成長期から成熟期の交差点がPrimeである、というのが印象的でした。Deathのところで、先日破綻したGMの話題になりました。このクラスの時点ではChapter11の発行される数日前でしたが、特に私は下降期のGMしか知りませんし、おそらく青春を謳歌したであろうGrowthの時代さえも将来に向けた準備や企業のおごりの原因となった時代として非難されています。実際に、企業が成長し続けるには下降しはじめてから対策を練るのでは遅く、Primeの時代に成長の速度が落ちてきたことを自覚し、さらに成長するためには/もしくは積極的現状維持を行うためには...という策を練る必要があるのだ、というのも納得しました。ここで、イギリスの古い旅行会社であるトーマスクックの短いケースを題材にしたのですが、この会社の場合、経営者が変わるたびにこのLifecycleの山のアップダウンを繰り返しています。このアップダウンを繰り返す企業と、成長カーブを維持し続ける会社との違いを学ぶ必要がある、ということでした。
このモジュールの特徴として、イギリスの老舗小売、Marks&SpencerのLifecycleを学ぶ、というものがあります。グループごとに、Startup, Growth, Maturityの時期に起こった決断とその影響をまとめて発表するのですが、個人的には「プレゼンの準備」が先に立ってしまい、Lifecycleを学ぶという姿勢に欠けていた、と反省しています。ただ、時間が非常に限られ、休み時間や授業の後行うのには他のグループメンバーとの温度差が気になったことのあり、難しかったということも原因としてあります。

二日目はStrategyから見たLifecycle管理。ここでBottom lineに対する言葉としてTop-lineというのを初めて知りました。Bottom-lineはProfitをbottomとして、それ以上の収益をあげようとするために用いますが、Top-lineは売上を基準にすることだそうです。確かに、業界によってはTop-lineを一番気にするところもあるでしょうから、なるほど、と思いました(知っている方には当たり前でしょうが...)。ここで学んだMatrixはAnsoff matrix. 既存マーケット有無、製品の有無をマトリックス化することにより、ポジションを認識し、戦略を立てるために使うものです。かなり古いモデル(1940−50年代?)らしいですが、M&Aやアウトソースなど企業の成長戦略においてオプションが増えた現代にもあてはまるものです。ここで、講師から注意として与えられたのが優先順位。Protect, Penetrate, Extend, Diversityの順に考えること。なぜなら、Diversityへ向かうごとにリスクが大きいからだそうです。確かにDiversityは市場/ビジネスの再定義を提案するものですから、失敗する可能性も高いと言えましょう。
いくつか他にもフレームワークや理論をやったのですが、もう一つ大きいものがブルー・オーシャン理論。近年有名ですが、私から見ると訴えている概念は至極「あたりまえ」。新しい価値を提唱することで新たな競争のない市場を作る...ということですが、言い換えれば必ずしも今必要でないところに利便性などの新たな価値を提唱し、新たな欲求-->必然性へと誘導することだと思います。これって、意識してないことはあっても昔から見られたことです。おそらくブルー・オーシャンはValue Curbなどのツールを用いることでこれまで抽象的に語られたきたことを事象化した、ということかと思います。ここで大事なこととしてはValue Propositionのために既存のサービス、製品からReduce, Create, Eliminate, Raiseする、ということです。全てを勝ち取ろうとすることでなく、特異な差別化製品、サービスを作ることでブルー・オーシャンを築く。このValue Curbは実際にその後のMarks&SpencerのLifecycle分析に使用しましたが、ウケも良かったです。
また、実際にVentureの立ち上げをしようとした、という講師による企業立ち上げ、成長まで持っていくための概論的な講義もありました。私自身があまり起業自体に興味がないこともありますが、正直あまり得るところは少なかったような気がします。大きい話題でありながら、Lifecycleの一環としての話だったため、時間も短かったということがあるかと思いますが。ただ、ここでなるほど、と思ったのが「いいアイデアだからといって成功するとは限らない」です。これは経営者の能力だけでなく、その時代にあったものでないとダメだ、ということ。インターネット時代の初期のころ、斬新なネット販売サイトを立ち上げたベンチャーがその例でしたが、「ネットでものを買う」ということにまだ慣れていない、またセキュリティの問題もありうまくいかなかったようです。自分も「いいアイデアだ!」と思ってしまうと、周りの状況、環境を現実以上に好意的に判断してしまうところがあるので、身につまされる思いでした。
まだ二日目までしか終わってませんが、長くなってしまったのでこの辺で。